紅の豚次郎「真砂女」の俳句旅

俳人鈴木真砂女の「銀座に生きる」をたずねて

2021-01-01から1年間の記事一覧

海の向こうにハワイが見える ⑴

「はたた神栄螺は蓋を閉ざしけり」 (昭和56年 真砂女) はたた神を漢字で書くと、「霹靂神」となる。晴天の霹靂(へきれき)という言葉の霹靂という字である。 はたたは、激しい雷鳴を意味する。そこら中、周囲を打ち鳴らすほどの凄まじい雷をいうようだ。 …

真砂女さんの食べ物の句      (サザエの巻1)

2017年にブログを書き始めた。 当初は、真砂女さんの俳句を分類していきたかったのに、仕事など忙しくしているうちにだいぶ脱線してしまいました。本当は、関係ないようなところは「豚次郎の隅っこ日記」に引っ越しするべきなのでしょうが、難しそうなので、…

バスを待つ間に

「バスを待つこの道春に続く道」 (岩崎あや) 葉山から横須賀へ向かう海沿いの道、国道134号線。富士山も見え、楽しいドライブコースだ。長者ヶ崎や秋谷(あきや)の立石(たていし)など、海を満喫できる景勝地がある。 葉山御用邸前から長者ヶ崎を過ぎる…

引き出しから出てきたものは

「ふところに手紙かくして日向ぼこ」 (昭和30年鈴木真砂女) 実家の解体工事をすることにした。 昭和40年に建てられた築56年の木造平屋の建物。住む人もいなくなり、床はべこべこになってしまった。 庭には、鈴なりの実をつけた夏蜜柑の木がある。はじめは…