ジオサイト中木へ(6)
「しぐるるや切られて白き蛸の肌」(中木にて 昭和44年 真砂女)
真砂女さんは、中木のどこが気に入ったのかな。
最初は、誰かに石廊崎の奥に中木というところがあって、おいしい料理が食べられるよと教えてもらったのがきっかけだろうか。
朝、漁業組合の放送が入り「今日の10時から鮑とサザエの漁を行います」とアナウンスが流れた。おや、一日遅く来たら鮑が食べられたのかな?
「とこぶしと鮑とならべ春の風」 (昭和32年 真砂女)
食べ物の他にはやはり人情だろう。都会にはない、分け隔てのない人懐こさ。誰でも受け入れてくれるような、故郷へ帰ってきたような郷愁。
民宿上根の居心地のよさ。それは他の民宿にも、今も引き継がれているだろう。
殿羽根の女将さんが、夏休み中はものすごく混雑すると言っていた。この期間ヒリゾ浜を訪れる人が非常に多いそうだ。おすすめは9月の中旬以降。その頃には静かな中木が戻っているのだろう。